研究実績の概要 |
H29年度は、学会発表とを通して鼻弁狭窄の概念を広めた。本研究の背景と研究内容を第60回日本形成外科学会と第56回日本耳科学会で発表した。本研究開始をするに向けての背景を発表した。耳鼻科で鼻中隔湾曲症を手術した患者の再手術の原因は鼻弁狭窄の修正が半分以上の割合を占めていたこと、この鼻弁狭窄は正確な評価法がないこと、概念を知る医師が少ないこと、耳鼻科の手術で修正することは困難なこと訴えた。 H30年度は、鼻弁狭窄の具体的な評価法を確率したことと、同内容の学会発表及び論文でさらに概念を広めた。鼻弁狭窄を安静時と強制吸気時の鼻腔容積の変化量として捉え、鼻閉を主訴に受診した患者のうちCottle testで鼻閉の改善が得られた患者を対象とし、CT検査と画像分析ソフトウェアを利用して鼻腔容積の変化量を測定した。その内容を第61回日本形成外科学会、第57会日本耳鼻咽喉科学会、第2回ライノプラスティーセミナーで発表し、『積山真也:鼻弁狭窄の 概念の普及とCT検査を用いた客観的検査法の確立 第1報.日頭顎顔 34(3):103-109, 2018』で論文にした。また、同時に3Dカメラでの外鼻容積の変化量を計測し、鼻腔容積の変化量と相関があるかの評価を開始した。この本研究の核を担う研究を開始したという内容を第36回日本頭蓋顎顔面外科学会で発表した。 H31年度は、CT検査と3Dカメラに相関があることを証明し、学会発表を行った。ADT(国際学会)のポスター発表、第62回日本形成外科学会、第58会日本耳科学会、第37回頭蓋顎顔面外科学会、及び成医会で発表を行った。 R2年はCovid-19の影響で症例数が全く増えず、また研究者本人の柏病院への移動もあり、研究は遅れをとった。H31年度と同様の内容でアメリカ形成外科学会での学会発表を行なった。 R3年は3Dカメラのみで鼻弁狭窄の評価を行えるようにし、カットオフ値を決定した。研究成果を海外の論文に投稿中である。
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