研究課題
本研究は主に四肢のリンパ管の解剖学的優位性と力学的動態を解明することで、上肢・下肢リンパ浮腫に対する低侵襲外科治療であるリンパ管細静脈吻合術(LVA)の治療効果を向上させ、最終的にはリンパ浮腫をLVAで根治することを目標とした、基礎・臨床研究である。LVAの治療効果は吻合に用いるリンパ管の変性の程度によって異なるが、患者四肢のどの部位に切開をおいてLVAを行うかによっても治療効果が異なることが報告されている。そこで、本研究課題では、リンパ浮腫患者の切開部位毎にリンパ管の変性の程度を調べ、上肢・下肢リンパ浮腫に対する画像検査を主体とした評価と比較することで、LVAを行うにあたり、解剖学的に優位なリンパ管の部位同定を行うことを目標とした。本研究の実績として、下肢リンパ浮腫の低侵襲LVA法の適応を術前の画像診断から判断することで、下肢リンパ浮腫低侵襲手術の方法論を構築することが可能となり、その方法論を海外のジャーナルに論文として報告した。さらに、上肢リンパ浮腫に対しての治療効果の高い新しいLVA部位を術前に同定することで、手術の治療成績を向上させる術式を開発し、海外のジャーナルに論文として報告した。2年間の研究期間で、研究費に見合う内容の研究実績を挙げることが可能であった。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 4件、 招待講演 5件)
Journal of Plastic, Reconstructive & Aesthetic Surgery
巻: 72 ページ: 62~70
10.1016/j.bjps.2018.09.005
Plastic and Reconstructive Surgery - Global Open
巻: 6 ページ: e1679~e1679
10.1097/GOX.0000000000001679