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2017 年度 実施状況報告書

アンチトロンビン製剤による血管内皮保護効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K17048
研究機関岐阜大学

研究代表者

岡本 遥 (池庄司)  岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (50585239)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード敗血症 / リコンビナントアンチトロンビン / 血管内皮傷害
研究実績の概要

本研究は当初アンチトロンビン(AT)の血管内皮に及ぼす抗凝固作用、抗炎症作用の影響を電子顕微鏡を用いて可視化し、さらに内皮表面にあるグリコカリックスの保護効果にも着目し、その影響を評価することを目的としていたが、市場にリコンビナントAT(rAT)製剤が登場したことから、試薬をrATに変更し検討を継続することとした。
平成29年度は、すでに確立しているLPS20mg/kgを腹腔内投与して得られる敗血症モデルマウスを用いて、まずrATの至適投与量の検討を行った。LPS投与後3、24時間後に100IU/kg、500IU/kg、750IU/kg、1000IU/kgのrATを投与し、48時間後の生存率を確認した。結果、非治療群が22%であったことと比較して、各々の生存率が0%、0%、75%, 25%であったことから、rAT750IU/kg投与群で有意に生存率が改善することがわかった。次いでこの実験系を用いて、LPS投与後3、24時間後に750IU/kgのrATを投与し、48時間後の血管内皮障害のマーカーであるトロンボモジュリン(TM)を確認した。結果、心臓、肺において免疫染色でrAT群でトロンボモジュリンが保たれていることが分かった。
現在、rATによる血管内皮グリコカリックス保護効果の検討を各臓器で進めているところである。
以上より、昨年度は敗血症時にrAT投与することで生存率の改善、血管内皮障害の改善を認めることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

平成30年度に行う予定であった一部計画にも着手できている状況である。

今後の研究の推進方策

平成30年度は各臓器の電子顕微鏡を用いた形態学的検討と効果に対する作用機序の検討を進めていく。

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公開日: 2018-12-17  

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