本研究は、急性肺障害モデル(ARDSモデル)ラットに対し、酸素ナノバブルの抗炎症作用を調査するための研究である。当初は経気管的投与の効果を調査したが、経気管投与では、ARDSモデルラットの動脈血酸素飽和度(PaO2)や平均動脈圧(MAP)の有意な改善が見られなかったため、経静脈的投与の検討に移行した。 酸素ナノバブル群、生理食塩水群ともに6匹ずつのデータと血液を採取した。MAPは酸素ナノバブル群で、ARDS作成から約4時間後で高い傾向が見られた。また、炎症性サイトカインを測定したところ、IL-6、TNF-αで酸素ナノバブル群でわずかに低い傾向が見られた。今後は有意差があるかを検討する。
|