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2018 年度 実績報告書

NGALの抗炎症効果 -敗血症治療薬になりうるか

研究課題

研究課題/領域番号 17K17067
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

井上 敬  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (90464932)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワードNGAL / 敗血症
研究実績の概要

急性腎傷害のバイオマーカーである細胞増殖抑制因子としても最近注目されている糖蛋白neutrophil gelatinase-associated lipocalin(NGAL)は種々の炎症機転により増強し自然免疫機構に重要な役割を果たしている。申請者が所属する研究室では長年に渡り、敗血症におけるNGALの意義と効果について検討し、その中で腸管内NGAL投与による腸内細菌叢に対する静菌効果について探索するものの、生存率は改善しなかったことから今回「全身性に投与されたNGALがグラム陰性桿菌に対する静菌作用を介さず、致死的な過度の炎症反応を抑止し宿主予後を改善する」との仮説を立て、侵襲モデルへの外因性NGAL全身投与による転帰と機序を探求することを目的として研究を行った。
仮説に対して外因性NGAL投与が内毒素(lipopolysaccharide:LPS)投与または腹膜炎惹起全身性炎症モデル動物の生存率を改善させるという結果は得られなかった。当初の計画では生体内実験系と並行して刺激下マクロファージ株に対してNGALの投与によるサイトカイン分泌能及び細胞傷害への影響を探求する計画であったが至適濃度を見出せず十分な探索をするに至らなかった。総括として、今回の研究からはNGALの敗血症の治療薬としての可能性は言及できなかったが、今後宿主条件やNGALの投与時期等の条件を検討して更なる探求が必要と考える。

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公開日: 2019-12-27  

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