研究課題
若手研究(B)
「全身性に投与されたNGALがグラム陰性桿菌に対する静菌作用を介さず致死的な過度の炎症反応を抑止し宿主予後を改善する」との仮説を立て、侵襲モデルへの外因性NGAL全身投与による転機と機序を探求することを目的として研究を行った。仮説に対して外因性NGAL投与が内毒素投与または腹膜炎惹起全身性炎症モデル動物の生存率を改善させるという結果は得られなかった。
麻酔学
本研究により腸管免疫機構以外への全身性のNGALの影響を明らかにし、創薬としての臨床応用への可能性を探求することで、感染症に対して必須なmultimodal approachの重要な柱の一つとなることで敗血症患者の治療戦略に一石を投じることを試みたが期待した結果は得られなかった。今後宿主条件やNGALの投与時期等の条件を検討して更なる探求することで上記を意義を見出していきたい。