軟骨内骨化では、軟骨細胞の成熟後、軟骨への血管侵入が必須である。Runx2 koマウスの軟骨への血管侵入は全く認めず、VEGFの発現が低下しており、Runx2 はVEGFを誘導し、軟骨への血管進入を制御すると考えられてきた。しかし、Runx2 ckoマウスでも、正常に軟骨への血管侵入は認められ、Runx2 の肥大軟骨細胞での発現は、軟骨への血管侵入に必須ではないことが明らかとなった。また、Runx2 の肥大軟骨細胞での欠損は、肥大軟骨細胞の骨芽細胞への分化転換を阻害したが、骨量に影響を及ぼさないことも明らかとなった。これらの発見は、軟骨内骨化の分子メカニズムの解明に貢献する。
|