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2018 年度 実施状況報告書

人工知能を用いた歯式自動分類アルゴリズムの作成と身元確認システムへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 17K17113
研究機関朝日大学

研究代表者

西山 航  朝日大学, 歯学部, 助教 (80631613)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード人工知能 / 歯式自動分類 / 歯科X線撮影 / パノラマX線画像
研究実績の概要

平成29年度の研究にてパノラマX線画像から切り出した歯牙画像より歯式や歯冠部補綴物などの情報を自動的に判別するアルゴリズムを開発したが、平成30年度の研究によりこのアルゴリズムの精度をさらに向上させるために必要な多くのデータを処理し自動的に切り出しを行うための新たなソフトウェアを開発した。このソフトウェアは画像中の特定領域を範囲指定し、用意されたラベルを手動で選択することにより簡便かつ迅速に人工知能の学習データとして使用可能なデータを作成することを可能とする。またこのソフトウェアを用いて多くのデータを収集し学習させることで、パノラマX線画像を入力するだけで上記の学習データを自動的に抽出することも可能となる。人工知能の学習には最低でも1000を超えるデータが必要であるという報告もあり、学習データの収集が自動化されることは本研究における歯牙の自動抽出、歯式の自動判別、歯冠状態による歯牙の分類などのそれぞれのアルゴリズムの性能向上に大きく寄与すると考えられる。この開発したソフトウェアの運用には新規に購入したワークステーションを用いており、現在自動化に必要な学習データの作成を進めている。
平成30年11月にはシカゴにて行われたRadiological Society of North America(RSNA)にて人工知能を用いたパノラマ画像の自動分類アルゴリズム開発に関する発表を行った。学会ではシカゴ大学の先生とも交流を得て医科領域での人工知能の応用に関してなど多くの情報交換をすることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

パノラマX線画像から歯式の分類を行うアルゴリズムの開発に関しては現在既に高い分類精度を呈している。パノラマから単一歯牙画像を検出するアルゴリズムの開発に関しては検出に必要な画像を作成するためのソフトウェアを作成して大量の学習データを作成中である。一定数の学習データが集まれば人工知能の学習によりこれらの作業の自動化が可能となり、データ収集効率は加速すると考えられる。学習データの収集には複数の研究者の協力を得ており、データ収集の効率化を図っている。学習データの均一化のため検出基準をまとめたマニュアルを作成し協力研究者にコンセンサスを得ている。

今後の研究の推進方策

今後は新規作成した画像切り出しソフトウェアを用いて学習データ収集を継続し、歯牙単一画像抽出アルゴリズムの性能向上を目指す。歯牙単一画像自動抽出が完成した後に、既に作成済みの歯式自動分類アルゴリズムおよび歯牙状態分類アルゴリズムへの応用を行い、パノラマX線画像から歯式と歯牙状態の分類の一括処理を行えるインターフェース作成を目指す。作成されたアルゴリズムの性能などに関して学会などを通じて研究成果の発表を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 口内法撮影における受像体周囲の線量の推定 ― 手指および撮影補助具による受像体保持方法の比較―2019

    • 著者名/発表者名
      西山航, 林裕晃, 岩田哲成, 泉雅浩, 横矢隆二, 有地榮一郎, 岡崎徹, 勝又明敏
    • 雑誌名

      歯科放射線

      巻: 58(2) ページ: 66-72

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Morphological classification of the cortical bone layer using deep learning in panoramic radiography2018

    • 著者名/発表者名
      W Nishiyama,Y Yanashita, C Muramatsu, F Hiroshi, A Katsumata
    • 学会等名
      Radiologic Society of North America (RSNA) Annual Meeting
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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