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2017 年度 実施状況報告書

顎関節障害の病態進展メカニズムの解明に向けた大規模MRIデータの縦断的解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K17165
研究機関大阪大学

研究代表者

高岡 亮太  大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (20733968)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードMR / subchondral cyst / 顎関節内障 / 大規模データ / joint effusion
研究実績の概要

Subchondral cystのErosionへの変化および関節円板側方転位が前方転位に変化する頻度とその原因を縦断研究により探索することを目的として調査を開始した.Subchondral cystの既往がある患者を25名抽出していたが,その対象となる患者群が比較的高齢であることから調査への参加率が低くなることが推測された.被験者数をさらに獲得するため,新たに蓄積された来院患者のMRを読影したところ, Subchondral cystが下顎頭に認められる患者を合計45名抽出することができた.さらに各下顎頭におけるSubchondral cystの数および大きさについても記録し,その分布を明らかにした.
また学術大会や論文等から得られた知見から,関節円板の評価方法を改善する必要があるとの判断に至り,現在まで蓄積されたおよそ800名のMRデータを再度読影を行った.各患者ごとにおよそ10~20分間費やし,関節円板の状態,下顎頭骨変化の状態,Joint effusion像をより詳細に評価を行った.関節円板の評価方法で今までと異なる点は,顎関節を3次元的に評価している点である.新しい評価方法により関節円板の位置異常には様々なバリエーションが存在することが判明し,それぞれの位置異常についてその分布も明らかにした.新しい評価方法によりJoint effusionと関節円板の位置,動態および下顎頭骨変化との関連について調査を実施した結果,joint effusionの大きさは,関節円板の位置異常ではなく,下顎頭の骨変化の有無に影響を受けることが明らかとなった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

約800名のMRデータを再読影・再評価していたため,研究計画に若干の遅れが出たが,その代わりに十分なサンプルとベースデータをを獲得することができた.それにより今後予定している被験者を招集しての調査は,順調に進行していくことが予想される.

今後の研究の推進方策

初年度に実施した先行研究より獲得したSubchondral cystを有する被験者に対し,調査への参加を依頼し,参加に同意された患者のMRを撮影することにより,Subchondral cystの経時的な変化を評価する.さらに質問票や臨床検査により得られた情報とMRデータを合わせて解析を行い,Subchondral cystの変化に影響を与える因子について明らかにする.
関節円板側方転位に関しても縦断的に調査を行い,経時的な変化について調査を行う.Subchondral cystと同様に経時的な変化に影響を与える因子についても探索を行う.
また,Joint effusionと関節円板の位置,動態および下顎頭骨変化との関連について,多変量解析による分析を進める.

次年度使用額が生じた理由

差額は次年度の論文掲載料として使用予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] MRIデータを用いたjoint effusionと関節円板の位置,動態および下顎頭骨変化との関連2018

    • 著者名/発表者名
      仙崎勇輝,高岡亮太,森口大輔,小石由紀子,林 暁雨,玉利秀樹,桑原俊也,石垣尚一,矢谷博文
    • 学会等名
      第31回日本顎関節学会学術大会
  • [学会発表] MRIデータを用いた顎関節内障とjoint effusionの関連についての予備調査2017

    • 著者名/発表者名
      仙崎勇輝,高岡亮太,桑原俊也,石垣尚一,矢谷博文
    • 学会等名
      第30回日本顎関節学会学術大会

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公開日: 2018-12-17  

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