研究課題
若手研究(B)
本研究では、抗菌成分「塩化セチルピリジニウム(CPC)」に着目し、人工呼吸器関連肺炎(VAP)発症リスクの軽減を目指し、新規洗口剤の開発を行った。厚生労働省「薬用歯みがき類製造(輸入)承認基準等について」に従い試作した洗口剤について、粘度測定および抗菌試験により最終組成を確定した。このCPC含有洗口剤は、協力企業の支援を得て、2019年2月26日付けで製造販売の承認を得た。
補綴系歯学
人工呼吸器関連肺炎(VAP)の口腔ケアにおいて、欧米ではグルコン酸クロルヘキシジンを0.12~0.2%の高濃度で含有した洗口剤が使用されている。しかしながら、日本ではアナフィラキシーショックの発症以来、グルコン酸クロルヘキシジンの濃度は0.05%以下とされ効果は十分でない。そこで、本研究で開発した洗口剤は、グルコン酸クロルヘキシジンに代わり、VAP発症リスクの軽減に寄与するものと考える。