研究実績の概要 |
今年度の実績は、これまでの結果と問題点から様々な多孔性U-HA/PDLLAの比率,気孔率,気孔径が異なった複合体材料を作成し,in vitroにて,骨梁構造と近似した条件を導きだしていた. 多孔性U-HA/PDLL/Type 1・3 collagenの組成・微細構造を調整し,簡便な操作性,圧縮強度とともに優れた生体親和性・骨形成能を持つ, 臨床応用可能な材料を検討していた.それらの適正な基準(骨補填材料組成及び,デザインの検討)は以下に示す。1.垂直的骨造成に最適な海綿骨と同程度(10Mpa)の圧縮強度をもつ.2.骨欠損部の立体的形状に合わせて,手術中に簡単に裁断(トリミング)または熱変形で母床骨との適合性をはかれる. 3.細胞接着・浸潤・増殖の促進化のための1型・3型コラーゲン適量比率を検討し, 生体内での反応や骨形性能等の性能を明らかにする. このようにして選定した材料は,in vivo での反応を確認するために,直径8mm,高さ2mmのディスク状に成型した. それらと並行してrhFGF2適量比率を検討及び多孔性U-HA/PDLLA/ Type1・3 collagen+rhFGF2複合体材料を外側性骨造成動物実験モデルへ適用し,生体内での反応や骨形性能等の性能を明らかにするため、最適量のrhFGF2比率,動物実験にて有効性・生体親和性の確認を行い,本研究における戦略を明らかにすることを目指し,材料設計の最適化を図っている段階である。
|