研究課題/領域番号 |
17K17205
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
秋野 徳雄 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (10736002)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 垂直的骨造成 / 新生血管形成促進 / PDLLA / rhFGF2 / HA / 外側性骨造成 / 動物実験 / 立体構造骨補填材 |
研究実績の概要 |
昨年度の実績は,これまでの結果と問題点から様々な多孔性U-HA/PDLLAの比率,気孔率,気孔径が異なった複合体材料を作成し,in vitroにて,骨梁構造と近似 した条件を導きだしていた. 多孔性U-HA/PDLLA・rhFGF2複合体材料を動物実験モデルへ適用し,2つのタイムポイントにて経時的な観察をおこなった. 放射線学的検査では,rhFGF2群は対照群と比較して新生骨形成が促進している可能性を示唆した. マイクロCT観察では新生骨の形成が認められたため,組織切片を作成し組織観察および組織形態計測をおこなっている段階である. 対照群と比較して実験群の骨形成能が向上した理由として,rhFGF2の効果により血管新生が多孔性構造を有している材料内に形成された可能性があり,その結果 材料内に骨形成に関与する細胞浸潤が活性化した可能性が示唆される.in vivoでの生体適合性・骨形成能・材料周囲の組織変化・材料の吸収及び形態変化を組 織切片にて評価を行った。昨年度は国内(日本口腔インプラント学会)及び国際学会(The European Association for Osseointegration: LISBON)にて発表を行った。しかしrhFGF2の効果を具体的な根拠を示す必要がある為、今現在新生血管の優位性を組織形態計測にて確認しており、その結果がわかり次第、国際雑誌に投稿予定である。今新生血管の造成評価を組織切片にて行っており、評価項目及び評価方法の検討を行っていた。当初の計画よりやや遅れはあるが、より根拠を明確にする為、追加検査項目を増やしたことによるもので、問題はないと判断される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験群の優位性は認められた。その根拠がrhFGF2によるものであると明確にするため当初の実験計画より検査項目を増やしたことにより遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
新たな組織形態計測を行っておりデータが整い次第、国際雑誌に投稿する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新生血管の造成を計測することが、当初の実験計画の評価項目には含まれてなかったが、成長因子との因果関係をより明確にするため、多くの評価項目が必要になった。それにより実験計画の遅れが生じている。
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