近年、骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ)に対する治療方針について、様々な検討が実施されている。多血小板フィブリンを用いたARONJの外科的治療を検討したが、再生医療等の法律の影響にて達成困難となった。当科でのARONJ発症率は従来の報告よりも高い傾向にあった。抜歯に伴う休薬は減少傾向にあり、休薬によるARONJ予防効果は認められなかった。ARONJに対する治療法に関しては、悪性腫瘍由来よりも骨粗鬆症由来のARONJの治癒率が高く、保存療法と比較して外科療法の治癒率が高い傾向にあった。FDG―PETによる比較では、ARONJは他の骨髄炎と比較して高い集積を認め、炎症の活動性亢進が示された。
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