本研究では、口腔癌細胞と線維芽細胞の両者が存在するがん微小環境において、癌関連線維芽細胞(Cancer-Associated Fibroblasts:CAF)の栄養状態を反映するmTOR(mammalian target of rapamycin)シグナルが血管新生因子(Vascular Endothelial Growth Factor:VEGF)を制御する機構を調べた。本研究により、MCAM高発現の筋癌関連線維芽細胞がVEGFシグナル経路ネットワークおよびIL-6シグナル経路ネットワークの細胞間相互作用により、腫瘍の進展促進、腫瘍血管新生および腫瘍免疫抑制に関与することが示唆された。
|