研究成果の概要 |
本研究は,p53 シグナル伝達系標的薬剤による口腔癌細胞に対する効果とその機序について検討した.ヒト口腔癌細胞株をp53シグナル伝達系標的薬剤(RITA,CP-31398,PRIMA-1)で処理した結果,細胞増殖を抑制し,さらにアポトーシス誘導も認められた。特にRITAはp53抑制に働くMDM2を抑制し、p53を活性化させた。さらに、p53依存性アポトーシスに関与するBAXの発現が増加した.このことからRITAは口腔癌細胞のMDM2の活性を抑制してp53を安定化し,p53 シグナル伝達経路を活性化することによりアポトーシスを誘導させることが明らかとなった.
|