本研究では口腔扁平上皮癌におけるPIK3CA遺伝子がコードするPI3K110αタンパク発現とセツキシマブの治療効果について検討した。 結果としてPI3Kp110αの発現はセツキシマブ非感受性群で有意に高発現していた。累積生存率ではPI3Kp110α発現群で低下がみられた。口腔癌細胞株ではPI3Kp110α阻害薬でタンパク抑制することで、下流の因子の発現低下およびセツキシマブ感受性の向上が認められ、上皮間葉転換の抑制も確認できた。In vivoの検討でもPI3Kp110αを抑制することで腫瘍径の縮小が認められ、セツキシマブ感受性の向上がみられた。
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