薬剤関連顎骨壊死は患者のQOL低下を招き、原疾患の治療の妨げになる。その病態や発生機序は解明されておらず、標準治療は確立してない。そこで本研究は薬剤関連顎骨壊死に関する臨床的因子を検索した。多施設共同研究では361例の統計解析により、治療経過に関する最大因子として治療法と原疾患(悪性腫瘍vs骨粗鬆症)があげられた。治療法は保存療法より外科療法の方が治療成績は良好だった。427例に症例数を増やして検討した結果でも外科療法の優位性が示された。また、顎骨壊死治療時の骨吸収抑制薬の休薬については外科療法を行う場合は原疾患に関わらず休薬の有無で有意差は認めなった。
|