Rac1遺伝子を四肢未分化間葉系細胞特異的に欠損させたコンディショナルノックアウトマウスの大腿骨成長板における組織学的解析を行った結果、コントロールマウスと比較して、骨の成長が遅延していることが示唆された。また、Rac1阻害剤を用い、遺伝子発現の網羅的解析を行った結果、N-Myc downergulated gene ファミリーに属するNdrg1、タイトジャンクションタンパク質Claudin1、細胞外マトリックスタンパク質Periostinなどに発現の低下が認められた。以上の結果からRac1は細胞内で様々な遺伝子発現を調節することにより、骨軟骨形成を制御していることが示唆された。
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