今後の研究の推進方策 |
GroELを発現させた乳酸菌の舌下免疫による抗原特異的免疫応答の測定: ①BALB/cマウスにGroELを発現させた乳酸菌を用いて舌下免疫を行う。適切な菌体投与量、投与回数はこれまでの実験結果を参考にし、予備実験を行って決定する。②免疫後の体重変化、下痢、炎症の有無、ワクチンの安全性について検討する。③舌下免疫後は、マウスから唾液、鼻腔洗浄液、血清を採取しGroEL特異的IgG, IgA抗体価の経時的的変化をELISA法にて測定する。抗体価については免疫後12か月までの長期間について測定する。④マウスの脾臓、唾液腺、及び頸部リンパ節よりリンパ球を分離し、GroEL特異的IgG, IgA抗体産生細胞数をELISPOT法にて測定する。⑤GroEL特異的ヘルパーT細胞応答を測定するために、免疫したマウスの脾臓及び頸部リンパ節リンパ球からCD4陽性T細胞を分離して、細胞増殖活性および細胞内染色によるフローサイトメトリー解析によりエフェクターT細胞(Th1, Th2, Th17, Treg)を中心としたサイトカイン産生応答について解析を加える。 ⑥抗原の舌下投与後、樹状細胞の動態(細胞サブセット、ケモカイン、ケモカインレセプターの発現など)について、免疫組織染色(共焦点顕微鏡、現有設備)、フローサイトメトリー、ケモタキシスアッセイシステムにより、樹状細胞の遊走、活性化の機序を明らかにする。
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