経粘膜ワクチンは、全身系免疫および粘膜系免疫を共に誘導できる簡便かつ低侵襲性なワクチンである。GroELおよびCpG ODNを使用したワクチンは、P.gingivalis感染による歯周病を抑制するのに効率的であり、舌下投与も粘膜および全身の抗原特異的抗体応答の誘導に効果的である。本研究では舌下と経鼻のワクチンを比較した。結果、経鼻でのGroEL特異的抗体価が高いのは、NALTの存在によると考えられる。舌下の場合はNALTのような粘膜関連リンパ組織はないため、アジュバントとして高用量のCpG ODNが必要だった。アジュバントと抗原を同時に適用すると、抗原特異的な免疫応答を効率的に誘導できる。
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