• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

脂肪細胞に発現するCXCL12の破骨細胞形成および矯正学的歯の移動への影響

研究課題

研究課題/領域番号 17K17306
研究機関東北大学

研究代表者

島 和弘  東北大学, 大学病院, 医員 (40792148)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2019-03-31
キーワード破骨細胞 / CXCL12 / LPS
研究実績の概要

CXCL12 は、CXC ケモカインのファミリーに属する炎症生サイトカインである。リポ多糖(LPS)は炎症誘発性の破骨細胞形成および骨吸収を誘導することで知られており、近年、骨吸収に対する CXCL12 の刺激効果も報告されている。

本研究では、LPS誘発破骨細胞形成および骨吸収に対する CXCL12 の効果を評価した。LPS を単独、またはLPSと CXCL12 の混合物を毎日の皮下注射にてマウス頭蓋冠に投与し、 比較検討した。破骨細胞数および骨吸収は、LPS単独を投与したマウスと比較して、LPS および CXCL12 を同時投与したマウスにおいて有意に上昇した。さらに、 NF-κB リガンドの受容体活性化因子(RANKL)および腫瘍壊死因子-α(TNF-α)mRNA レベルは、LPS 単独投与のマウスと比較して、LPS および CXCL12 を同時投与したマウスにおいて有意に上昇した。また、in vitro の結果は、RANKL および TNF-α 誘導破骨細胞形成に対するCXCL12 の直接的な刺激効果を確認した。さらに、TNF-αおよび RANKL の mRNA レベルは、LPS 単独で処理した細胞と比較して、 in vitro で CXCL12 および LPS で同時処理したマクロファージおよび骨芽細胞でそれぞれ上昇した。

本研究の結果は、CXCL12 によるマクロファージでの LPS 誘発性 TNF-α 発現の上昇、骨芽細胞での RANKL 発現の上昇、および破骨細胞形成の直接的増強の組み合わせにより、in vivo で LPS 誘発破骨細胞形成および骨吸収を増強することを示唆する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] C-X-C Motif Chemokine 12 Enhances Lipopolysaccharide-Induced Osteoclastogenesis and Bone Resorption In Vivo2018

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Shima ,Keisuke Kimura ,Masahiko Ishida ,Akiko Kishikawa ,Saika Ogawa ,Jiawei Qi ,Wei-Ren Shen ,Fumitoshi Ohori ,Takahiro Noguchi ,Aseel Marahleh ,Hideki Kitaura
    • 雑誌名

      Calcified Tissue International

      巻: 103 ページ: 431-442

    • DOI

      https://doi.org/10.1007/s00223-018-0435-z

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] CXCL12の破骨細胞形成、骨吸収および破骨細胞関連サイトカインの発現への影響についての検討2018

    • 著者名/発表者名
      島和弘、木村桂介、石田匡彦、岸川明子、小川紗衣香、斉嘉;、沈威任、大堀文俊 、野口隆弘、Aseel Marahleh 、北浦英樹
    • 学会等名
      日本矯正歯科学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi