不正咬合は顎骨や歯列、個々の歯が複雑に関与し発症する疾患である。FGFR1は神経系の発達だけでなく、顎顔面形態の成長発育や骨の恒常性維持に重要な役割を果たす。FGFR1遺伝子変異は、頭蓋骨の発達、特に縫合部および軟骨症に影響を及ぼし顎顔面形態異常を引き起こす。本研究では、頭蓋顎顔面の変化に関連している可能性のある遺伝的多型について正常な顎顔面形態との関連性を検討し、FGFR1(SNPs:rs881301・rs6996321・rs4647905・rs13317)がヒトの頭蓋顎顔面形態の正常な発達に重要な役割を果たすことを明らかにした。
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