研究課題/領域番号 |
17K17384
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会系歯学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
内堀 聡史 日本大学, 松戸歯学部, 助手(専任扱) (90706508)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 歯周病 / 簡易キット / 口腔細菌 / 選択培地 / Rothia属 |
研究成果の概要 |
近年の研究において、Rothia dentocariosa(R.d)という細菌が健常口腔細菌叢を反映する重要な指標となり得ることが示唆されている。そこで申請者が過去に開発したR.d選択培地の組成を改良し、臨床の場で簡便にR.dを検出し歯周病学的に健常な細菌叢を計る検出キットの開発を行った。歯周炎患者、歯肉炎患者、および健常者から歯肉溝滲出液を採取し、開発した検出キットを用いたところ、pH指示薬による色調変化によってR.dの菌数を正確に定量可能であることが確認された。本検出キットは臨床において健常な歯周組織状態をモニタリングすることが可能であり、診断・治療・予後の判定に活用できると推察された。
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自由記述の分野 |
口腔細菌学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの歯周病細菌検査のターゲットは、特にレッドコンプレックスと呼ばれる Porphyromonas gingivilis、Tannerella forsythia、Treponema denticolaを代表とする歯周病原菌の有無や菌量を調べるものが主流であるが、実際の歯周病の状態と一致しない場合も多く、臨床的意義に疑問を持つ声もある。このような面から、歯周病患者の細菌群と比較して健常者で顕著に認められる細菌を健康な歯周組織のバイオマーカーとして捉え、その変動を指標とすることにより、臨床における診断・治療・予後の判定、さらに歯周病のリスク判定に活用できると考えられる。
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