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2018 年度 実施状況報告書

高齢知的障害者の口腔保健の実態把握と口腔衛生介入による発熱・肺炎抑制効果の検証

研究課題

研究課題/領域番号 17K17389
研究機関愛知学院大学

研究代表者

野々山 順也  愛知学院大学, 歯学部, 助教 (00760406)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード知的障害児
研究実績の概要

平成30年度は高齢知的障害者の研究を遂行するにあたり前段階として知的障害児を対象とした研究を行った。知的障害児は自身による歯磨きが困難であり,養育者による「仕上げ磨き」が必要となる.手を使って相手の身体に触れるケアである「タッチケア」は,子供の緊張,不安感を軽減させる効果がある.そこで,知的障害児の養育者に対して, タッチケアを併用する仕上げ磨きの指導を行い,仕上げ磨き実施困難に対する改善効果および口腔内環境の変化について検討を行った。
愛知県内の療育施設を利用する知的障害児とその養育者を対象とした.調査開始時に, 知的障害児の口腔内診査と唾液検査を行った.養育者に対して,仕上げ磨き実施状況に関するアンケート調査および仕上げ磨きの指導を含む口腔保健指導を行った。再評価時の養育者の仕上げ磨きの実施状況は,毎日実施する者や寝かせた状態で行う者が増加し,仕上げ磨きの時間が長くなる傾向が見られ,仕上げ磨きをの時に,泣く,暴れる,嫌がる状態に改善がみられた.また,養育者の8割以上が本研究への参加に満足感を示した.調査開始時と再評価時で唾液検査の結果に顕著な変化は認められなかった.指導開始から6ヶ月後の再評価時に,調査開始時と同じ口腔内診査と唾液検査を行い,養育者に仕上げ磨きの実施状況の変化について尋ねた.本研究より,タッチケアを併用した仕上げ磨きの指導は,知的障害児の口腔の健康管理にとって効果的であることを障害者歯科学会誌に投稿し掲載された。
また、成人知的障害者へのアンケート調査にあたり、知的障害者施設の施設責任者、愛知県障害者福祉協会、本学の倫理員会の承認を受けて31年度中にアンケートを実施論文を投稿する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

アンケートを行うにあたり知的障害者施設の責任者の同意書を回収するのに時間がかかったため進行が遅れているが、現在は回収が終了したため実施、分析を行う予定にしている。

今後の研究の推進方策

平成31年度は、年度の最初にアンケート調査を障害者各施設に実施する予定である。アンケート調査より知的障害者の高齢化に伴う口腔内の問題を抽出し、学術大会や学術論文に投稿していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

昨年度実施予定であった郵送によるアンケート調査が今年度に行う予定に変更したため、郵便費用や諸経費が変更になったため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 母子通園型療育施設利用者に対するタッチケアを併用したブラッシング指導の効果の検討2018

    • 著者名/発表者名
      野々山順也
    • 雑誌名

      日本障害者歯科学会雑誌投稿論文

      巻: 39巻2号 ページ: 174-180

    • 査読あり
  • [学会発表] 地域住民の歯の喪失要因に関する後ろ向きコホート研究2018

    • 著者名/発表者名
      野々山順也
    • 学会等名
      日本口腔衛生学会

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公開日: 2019-12-27  

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