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2019 年度 実績報告書

臨地実習における看護大学生の批判的思考力の変化と使用判断の傾向

研究課題

研究課題/領域番号 17K17403
研究機関鹿児島大学

研究代表者

李 慧瑛  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (20596324)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードクリティカルシンキング / 批判的思考 / 看護教育 / 看護大学生 / テキストマイニング / 臨地実習
研究実績の概要

臨地実習前後における看護大学生のクリティカルシンキング(以下、CT)を測定し、学習状況との関連を調査した。また、臨地実習中のCT使用状況と使用理由を明らかにした。全国の看護系大学の内、同意を得られた10機関795名の学生を対象に、CTの測定には尺度を用い、自由記述データはテキストマイニング分析を行った。得られた結果から以下の知見を得た。研究成果をまとめ上げ、論文として発表した。
1.臨地実習前後における学生のCT力
臨地実習前後における学生のCTを比較した結果、実習を経験することでCT力は向上することが示唆された。これは先行研究と同様の結果を示しており、看護実践の中でCTが育成されていくものと推察される。次に、学生の背景とCT力の関連についてみると、有意差を認めたのは「CTを知っていたか」「大学でCTを学ぶ機会があったか」の2項目であった。このうち、「大学でCTを学ぶ機会があったか」に関しては、同じ機関であっても回答が異なる場合が見られた。つまり対象がCTという言葉を知っているか、否かにより得点差が生じたと考えられる。
2.学生が臨地実習中にCTを用いる状況
臨地実習中にCTを使用する状況として、【問題解決】【意見交換】【患者理解】【看護展開】【内省】の5つのカテゴリーが抽出された。高得点群と低得点群の特徴語を比較すると、高得点群は、看護ケアの中で自己を振り返るときにCTを用いることが多く、低得点群は、カンファレンスなどの意見交換の場でCTを使用していることが分かった。臨地実習において学生のCT力を伸ばすためには、看護実践の場でいつどのようにCTを発揮すればよいかを具体的に教える必要がある。学生がCTを用いる状況を教員が認識することで、学生の体験を教材化することが可能となる。その教材化された実習体験を蓄積していくことが、学生のCT力を伸ばす一助になると考える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 看護大学生の臨地実習前後におけるクリティカル・シンキング2019

    • 著者名/発表者名
      李 慧瑛、下高原 理恵、緒方 重光
    • 雑誌名

      医学教育

      巻: 50 ページ: 160~168

    • DOI

      https://doi.org/10.11307/mededjapan.50.2_160

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-01-27  

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