研究課題/領域番号 |
17K17419
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研究機関 | 千葉科学大学 |
研究代表者 |
中村 幸代 千葉科学大学, 看護学部, 助教 (60782852)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 院内病児保育施設 / 就業継続 / 看護職 |
研究実績の概要 |
本研究は、院内病児保育施設を有する病院の設置および利用の現状とその病院で就業している看護職の就業継続意識を明らかにすることを目的として開始した。 平成29年度は、①病児保育の現状、②子育て期における看護職の就業状況、③職場から得られている子育て支援、④看護職の組織における定着可能性、などに関する文献検討を行った。病児保育の現状に関しては、近年さまざまな自治体から委託を受けて病院やクリニックなどで運営がなされているが、各施設によって利用時間・利用料金・利用条件などの取り決めに差がみられていた。病児保育というもの自体の知名度が未だに低く、どのような場合に利用し、どのような内容の保育を受けることが出来るのか理解が進んでいないことから、抵抗感を抱かれている現況がみえてきた。また、看護職の子育てと就業に関しては、ライフイベントと就業を両立できているという自信や職場の人的環境が就業継続へ影響を与えているという実際があった。これらの文献検討の結果をもとに、院内病児保育施設の設置と利用状況を確認するための看護管理者用の調査票を作成した。また、同時に院内病児保育施設を有する病院に就業している未就学児をもつ看護職に対する調査票の作成も行った。本研究の協力に同意が得られた病院施設に対して、先に述べた2つの調査票を配布し、郵送法による回収を行っている。現段階で回収されている調査票に関しては、データ入力と分析を行っている途中である。研究開始時に目標としていた30施設3000部の調査票配布には到達していないため、平成30年度は引き続き調査票の配布および回収を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初想定していた研究対象施設からの研究同意を得ることに困難を要しており、目標標本数が得られていないため。この背景として、病児保育施設の設置が近年急速に進んでおり、運営側自体が混沌とした状況の中にあると考えられることから、研究への協力にまで意識をむけてもらうことが難しいと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度に研究協力を依頼した対象施設に対して、再度協力依頼をするとともに、対象施設数をさらに拡大して目標標本数の回収を目指していく。また、本年度得られた結果については、関連学会で公表することによって、今後の継続研究に対する新たな知見の獲得に努めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究対象施設からの同意が得られない状況があり、目標としている標本数が収集できていないため次年度使用額が生じている。 今後の使用計画として、配布する予定の残りの調査票の追加印刷やデータの入力の業者委託等で使用する予定である。また、当該年度以降分として申請する助成金に関しては、予定通り学会発表に関わる資料代や旅費として使用する予定である。
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