研究課題/領域番号 |
17K17426
|
研究機関 | 兵庫医療大学 |
研究代表者 |
鈴木 みゆき (岡みゆき) 兵庫医療大学, 看護学部, 准教授 (30510987)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 看護技術 / 看護師 / 冷え / 手 |
研究実績の概要 |
平成30年度は、平成29年度に実施したステップ1(詳細は平成29年度研究実施状況報告書参照)の結果をまとめ、ステップ2を実施した。 ステップ1【結果のまとめ】分析対象者29名の年齢は37.6±8.0歳であった。測定した中指指腹部、母指球、小指球、前腕内側のうち、中指指腹部の表面皮膚温が一番低く、勤務開始時(中央値(範囲))は31.82(12.01)℃、11時30.74(12.15)℃、13時32.01(14.10)℃、15時31.74(11.14)℃であった。表面皮膚温の日内変動として11時に低下し、午後に上昇する傾向があった。範囲が10℃以上あり、患者に触れる手の表面皮膚温は、個人差が大きかった。 また、看護技術実施前後の皮膚温では、手指消毒後、手洗い後に4か所全ての表面皮膚温が有意に低下した。中指指腹部は、手洗い後3.40℃、手指消毒後1.15℃の低下があり、表面皮膚温への影響が最大だった看護技術は手洗いであった。 ステップ2【目的】女性看護師の手の表面皮膚温が患者の被接触部位の表面皮膚温および主観に及ぼす影響について明らかにすること。【研究方法】研究対象者は女性看護師10名、患者20名である。看護師の調査項目は、年齢、自覚的な冷えの有無、冷え症評価尺度(楠見、2009)による冷えの有無、体格、日勤開始時の体温、血圧、脈拍数、利き手の表面皮膚温(Skin-Thermometer ST500)、および脈拍測定前後の手の表面皮膚温、主観、患者の調査項目は、疾患名、性別、年齢、自覚的な冷えの有無、冷え症評価尺度による冷えの有無、身長・体重、体温、血圧、脈拍数、被接触部位・手の表面皮膚温、あわせて可視化のため手・前腕の温度分布(InfReC Thermo FLEX F50)を測定した。【結果】ステップ2の結果は、現在解析中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画の通り、ステップ1の結果をまとめ、ステップ2を実施した。本研究結果を踏まえ、平成31年度に実施予定のステップ3の準備を進めていく。
|
今後の研究の推進方策 |
1)平成31年度前半は、平成30年度実施のステップ2の更なるデータ解析を進めていく。 2)平成31年度後半は、ステップ1・2の結果を踏まえて、ステップ3の研究計画を立案する。ステップ3は、ステップ1・2でとらえきれない生理学的な現象について着眼し、データ収集は、平成31年度冬季に実施予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当初計画より、物品費が予定額より多く必要であった。そのため、当初計画に入れていた出張を取りやめて調整した。その結果、37,203円の未使用額が生じた。次年度、機器を購入予定であるため、関連する消耗品の経費に充てたい。
|