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2017 年度 実施状況報告書

急性大動脈解離患者における安静降圧療法管理中の自律神経活動の評価指標の確立

研究課題

研究課題/領域番号 17K17431
研究機関東北大学

研究代表者

佐々木 康之輔  東北大学, 医学系研究科, 助教 (50755642)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード急性大動脈解離 / 自律神経活動 / 心拍変動 / 血圧変動 / 安静降圧療法
研究実績の概要

安静降圧療法が必要なStandord B 型急性大動脈解離患者において、急性炎症反応や疼痛の惹起により、自律神経活動のバランスは乱れ、血圧管理に影響をおよぼすと推測されるが、大動脈解離発症後の自律神経活動の変化はこれまで解明されていない。したがって、本研究の目的は、安静降圧療法管理となるStandord B 型急性大動脈解離患者を対象に、自律神経活動の変化を経時的観点から明らかにすることである。
平成29年度は、研究開始にあたり、東北大学大学院医学系研究科倫理員会の承認を得(承認番号2017-1-869)、UMIN登録を行った(UMIN000027840)。本研究において重要な評価指標となる自律神経活動の測定方法には、非侵襲的かつ定量的に評価が可能な周波数解析を採用し、心電図のRR間隔のゆらぎ(心拍変動)と血圧のゆらぎ(血圧変動)に対して、その解析手法を適用できる機器を購入、研究環境を整備した。その後、適格基準および除外基準を満たし、同意が得られた患者の測定を行った。本研究で対象となる疾患は急性大動脈解離であるため、いつなんどき病院に緊急搬送されるか不明であり、緊急入院直後からデータを取得することは困難である。しかし、発症後1日目から3日目の間に、データ収集を開始できており、急性期の自律神経活動の変化をある程度評価できると推測している。データ測定は入院中継続して行っており、日常診療で撮影される造影CT画像も取得している。退院後も、発症日より1年間は追跡し、外来受診時にデータを取得する予定である。
なお、現在までに測定装置使用に伴う有害事象は認められず、安全に試験を実施できている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

試験開始後から平成29年度末までの期間で、安静降圧療法治療の適応となったstanford B型急性大動脈解離症例は5例であり、そのうち4例が本研究に登録となった。除外となった1例は、外傷性大動脈解離であり、本研究の除外基準に相当するため、登録とならなかった。当初の計画では、本年度に5から8例の登録を見込んでいたことから、進捗はやや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

今後は症例登録数を増やすため、宮城県内にある東北大学病院心臓血管外科関連施設の協力を得ることを計画している。ただし、測定装置および人員に限りがあるため、指数関数的に増加することは見込めない。

次年度使用額が生じた理由

症例数が集まらなかったため、使用物品の購入が最低限に留まったことから、次年度使用金額が生じた。当該金は、次年度、症例数増加を見越した物品の購入および海外研究発表に使用する予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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