安静降圧療法が必要なB型急性大動脈解離患者において、急性炎症反応や疼痛の惹起により、自律神経活動のバランスは乱れ、血圧管理に影響をおよぼすと推測されるが、大動脈解離発症後の自律神経活動の変化はこれまで解明されていない。したがって、安静降圧療法管理となるB型急性大動脈解離患者を対象に、自律神経活動の変化を経時的観点から明らかにすることを目的とした。2017年9月から2020年3月の期間に、B型急性大動脈解離を発症し入院、安静降圧療法管理とされた患者を2施設で登録した。心拍変動および血圧変動の周波数解析より、非侵襲的に自律神経活動系を評価するとともに、圧受容器反射感受性も確認することができた。
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