研究課題
糖尿病性足潰瘍は、その前段階で多くの場合胼胝(べんち;タコ)を形成するため、胼胝形成を予防することが足潰瘍発症予防に効果的であると考えられる。今までに明らかにしてきた胼胝形成要因であるせん断応力圧力比(SPR: Shear stress Pressure Ratio)と胼胝形成のカットオフ値、胼胝形成に関わる歩行中の下肢の動きと靴の要因より、本研究は糖尿病神経障害患者においてSPRを考慮した胼胝形成予防介入効果を検証することを目的としている。2019年度より臨床でRCTを開始していたが、COVID-19の影響で2020年5月より臨床調査が中断となっている。その後、調査再開の機会を検討していたが、再開が困難であり、今年度終了することを判断した。中断までに得られた15名分のデータを解析し、医工学系国際学会であるIEEE EMBC(Engineering in Medicine and Biology Society)に演題登録をしている。糖尿病神経障害があり胼胝がある研究参加者に対し、胼胝を削り1か月後の経過を確認した。コントロール群では1か月後に同程度の胼胝が形成されている例が多いが、フットウェアによる介入群では胼胝形成が縮小される例が多くみられていた。しかしn数が少ないため数値的には有意な違いを示すことはできなかった。削った角質の重さを計測し、胼胝形成を定量的に比較した。角質の重さの平均値の差としては、介入群では小さくなっており、臨床的には違いがあると考えられるため、n数が集まれば、違いを有意に示すことができたと考えられる。今後、論文でも結果を公表していくことを目指す。
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