研究実績の概要 |
研究協力者2名と共に、2019年度に収集した質問紙調査、面接調査のデータを分析し、第1部観察研究の論文執筆・投稿準備を行うとともに、得られた結果概要から、第2部看護支援プログラムを検討した。申請時の計画では、プログラムの理論的枠組みとしてアンドラゴジーの実践論(Knowles, M.S.,1980)を想定していたが、第1部の観察研究の結果概要を基に検討したところ、研究対象者の災害経験が具体的な備えにつながっていたことから、Kolbの経験学習モデルを基盤とすることとした。頭頸部がんサバイバーの災害に備える力を高める看護実践プログラムの構成を変更した。4つのステップからなる看護師-がんサバイバー対話型の構成とした。今後臨床での導入につなげるため、有用性の検討が必要となるが、今後の研究課題で実施するように、研究協力者や調査実施施設との調整を行っている。看護実践プログラムの導入に向けて、国内のがん診療連携拠点病院等で行われている災害対策状況や災害を見据えて行うがん看護の実態を明らかにするため、基礎調査を行い、成果の一部をInternational conference in Cancer Nursing (ICCN)2021で発表した。調査実施施設は新型コロナウイルス感染症蔓延により、外部の研究者がフィールド調査を行うことができない状況があるため、調査施設の研究協力者と調整し、新型コロナウイルス感染対策を考慮した微調整が必要と考えられる。
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