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2018 年度 実施状況報告書

脳梗塞再発予防のための身体活動量指標の確立に向けたデーターベースの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17K17442
研究機関九州大学

研究代表者

潮 みゆき  九州大学, 医学研究院, 助教 (40622113)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード軽症脳梗塞 / 身体活動量 / 再発予防
研究実績の概要

【研究の進捗】
本年度は継続的にデータ収集していた身体活動量調査のベースラインデータ52名について結果を整理し、論文で成果発表を行った。軽度の非心原性脳梗塞既往患者の身体活動量を1軸加速度計を用いて測定し、中強度以上の身体活動と脳梗塞の再発歴および脳梗塞の再発リスク因子の保有との関連を検討した。
【ベースラインデータの結果】
ベースラインデータの横断調査の結果では、非心原性の軽症脳梗塞患者の身体活動量は国民平均値とおおよそ同等であった。分析対象となった45名の患者のうち、再発歴をもつ患者は9名(男性5名,女性4名)であった。再発を経験した9名と再発歴のない36名との身体活動量を比較したところ、再発歴をもつ9名は1週間の中強度以上の身体活動量が再発歴のない患者と比較して有意に低かった(p=0.011)。また年齢(p=0.007)とLDLコレステロール(p=0.011)が高く、電気インピーダンス法(bioelectrical impedance analysis; BIA)の体組成分析装置で測定した体脂肪率(p=0.007)と内臓脂肪レベル(p=0.007)が再発歴のない患者と比較して高かった。再発を経験した患者は中強度以上の身体活動量が低く、低い中強度以上の身体活動量と内臓脂肪型肥満をあわせて持っていた。低い中強度以上の身体活動量と内臓脂肪型肥満の両方の保有は脳梗塞再発リスクの指標となる可能性が指摘されたが、この調査は横断的観察データで再発を後ろ向きに収集したため因果関係については言及できない。
【次年度にむけての課題】
身体活動量に加え、行動パターンを明らかして具体的な生活様式を明らかにすることを目的としてインタビューなどの調査を行うよう一部計画を変更し、継続して調査を行っていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

複数施設での調査のを予定したおり、その調整に時間を要した。複数施設でのデータ収集が難しく、1施設での調査となった。

今後の研究の推進方策

縦断調査の予定であったが、対象者が十分に確保できなかったため。インタビュー調査等の追加調査へ一部計画の変更を行って、身体活動量の実態を明らかにしていく。

次年度使用額が生じた理由

体組成計(測定機器)の変更(減額)を行ったことにより初年度から繰り越しが生じている。また今年度調査施設の縮小もあり、会議費等の支出が不要となった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Moderate-to-vigorous physical activity and the risk of stroke recurrence in patients with a history of minor ischemic stroke in Japan: a retrospective analysis2018

    • 著者名/発表者名
      Miyuki Ushio, Maki Kanaoka, Yumiko Kinoshita, Satoko Maeno, Kimie Fujita
    • 雑誌名

      Topics in Stroke Rehabilitation

      巻: 12 ページ: 591-598

    • DOI

      10.1080/10749357.2018.1507309

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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