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2021 年度 実施状況報告書

トランジションを基盤としたICU新人看護師の看護実践能力向上支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K17446
研究機関高知県立大学

研究代表者

田中 雅美  高知県立大学, 看護学部, 助教 (50784899)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワードtransition(トランジション) / ICU(集中治療室) / 新人看護師
研究実績の概要

本研究は、部署を越えた集合研修ではなく現場で活用できる集中治療室新人看護師のtransitionを支援する方法の開発を目指している。2021年度は、新人看護師のtransitionに重要なターニングポイントや気づきの場面についてインタビューを追加で行い、支援場面のシミュレーションシナリオを作成する計画だったが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため、予定していた計画を実施できず、変更を余儀なくされた。
そこで、ターニングポイントや気づきの場面の抽出と、transition促進要因の抽出の観点からインタビューデータの再分析を行った。新人看護師は「他者ができていると感じる場面」「自分ができていないと感じる場面」をきっかけに、先輩と自分の思考や実践を比較しながら成長に向けて何ができるか考え取り組んでいた。また、わかることやできることが増えること、任せてもらえること、自分の看護実践の効果を実感することで、自身の成長の変化に気づいていた。そして、相談や意見の発信ができるような周囲との関係の広がりを基盤に、先輩との健全な相互作用や、自分の看護観に沿った実践への支援を得ることがtransitionの促進に重要であることがわかった。この結果から、新人看護師のtransition支援の本質は、新人看護師のtransition状況の理解であると考えられたため、文献検討を追加するとともに、支援場面についてまとめ、現場で支援できる教育プログラムが開発できるよう、支援方法の検討と課題の明確化を図るために、集中治療室教育担当者等を対象にフォーカスグループインタビューを実施する準備を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症による時世の変化から研究方法の変更が必要であった。さらなる文献検討や質的データの再分析を行い、健全なtransitionの促進に必要なターニングポイントや気づきの場面をまとめ、支援方法を検討するフォーカスグループインタビューの準備を行った。

今後の研究の推進方策

目指す研究成果として、現場で活用できるtransition支援方法を明らかにすることは変わらない。支援者側が新人看護師のターニングポイントや気づきの場面を逃すことなく、支援を行うことができれば、効果的に新人看護師を成長に導くことができると考える。そのため、新人看護師の健全なtransitionの促進に重要なターニングポイントや気づきについての場面をインタビューデータからまとめた内容をもとに、集中治療室教育担当者等を対象にフォーカスグループインタビューを行い、支援方法を検討する。検討した内容をもとにプログラムを作成し、スーパーバイズを得てプログラムを洗練化する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、追加インタビュー等の計画変更を余儀なくされたため、旅費や謝金等の使用がなかった。使用計画としては、グループインタビューの実施等に遠隔対応できるよう機器環境を整え、最新の知見を得てプログラムの洗練化を図るために文献入手や学術集会等へ参加する予定である。また、研究成果の公表やプログラム試用に向けた準備のために使用する。

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公開日: 2022-12-28  

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