研究課題/領域番号 |
17K17449
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
坂本 亜弓 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (30768908)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 脳卒中 / 代理意思決定 / 急性期 |
研究実績の概要 |
救急医療の進歩により生命の危機状態に陥った患者の救命が可能となったが、意思決定が困難な状態の患者の代わりに生命に関わる判断を行う代理意思決定者の負担は大きくなっている。現段階で患者の状態や生活、家族の持つ役割機能を生かした看護支援が行われているかは不明であり、今後は患者家族への効果的な支援方法を研究していく必要がある。本研究では、急性期脳卒中患者の家族を対象とした調査・分析により、患者の代わりに意思決定をする家族が求める効果的な看護支援を明らかにし、支援プログラムを作成することを目的とする。平成29年度では、目的1として先行研究を参考にし、意思決定に焦点をあててインタビューガイドを作成すること、目的2としてインタビューガイドに基づき、急性期脳卒中患者の家族を対象としてインタビューの実施を計画した。まず、先行研究を参考にし、急性期脳卒中患者の家族が求める効果的な看護支援の中で、意思決定に焦点をあててインタビューガイドを作成した。インタビューの内容は対象者が代理決定を後悔し、思い出したくない内容も含まれることが考えられたため、インタビューの日程の変更ができることや研究協力を受けた後も研究参加を断ることができることなど、倫理的配慮に注意し実施できるように計画した。計画書は研究者の所属施設の研究等倫理委員会に提出し、承認された。現在、研究協力施設の研究等倫理委員会への審査の準備を行っている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究協力施設の患者数から研究対象者を予測し、研究協力施設の変更と新たに協力施設を増やす必要性が出た。このことから、当初予定していた時期よりも研究協力施設の研究等倫理委員会の審査が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は研究協力施設の研究等倫理委員会の承認が下り次第、インタビューの実施が可能と考えられる。インタビュー実施後は目的3として「代理意思決定に影響した時期」「代理意思決定に影響した支援」と判断できた看護支援を明らかにし、急性期脳卒中患者の家族が代理意思決定を行う際に、必要とする看護支援について時期と支援方法を明らかにする。さらに目的4である目的1~3の結果をまとめ、急性期脳卒中患者の家族が代理意思決定を行う際に、効果的と考えられる支援プログラムを作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品費が計画当初より安価であったこと、学会参加の際に宿泊をしなかったことにより、次年度使用額が生じた。今後はインタビュー調査のための交通費が計画当初より必要になることが考えられるため、次年度使用額は研究のための交通費として使用する予定である。
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