研究課題/領域番号 |
17K17453
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
岡山 未来 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (50515335)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 糖尿病透析 / 患者教育 / 結び付く力 / 家族 / 社会 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、糖尿病透析患者が家族と結び付くための教育プログラムを開発し、教育プログラムを患者に導入し、その効果を確認することである。教育プログラムを作成するにあたり、糖尿病透析患者が家族と結び付く現象を質的なデータを基に記述した。ただし、当初から、患者が結びつく相手として「家族」に焦点を当てて研究を進めていたが、研究のプロセスが進むにつれて、患者の結び付く相手として「家族」のみならず、「医療者や友人・知人」といった「身近な人」とも結びついて、患者自身で自分の社会を広げていくことが判明した。そのため、「家族」から「身近な人」に結び付く相手を拡大・修正し、研究を進めることとした。さらに、糖尿病透析患者の身近な人と結び付く力を育成するための教育プログラムの介入前後に、その効果を測定するために、糖尿病透析患者の社会力の測定尺度を開発した。尺度が開発されることによって、糖尿病透析患者が身近な人と結び付く力を量的に測定することが可能となった。 2021年度は、糖尿病透析患者が身近な人と結び付く力を高めるための教育プログラムの開発と、そのプログラムを患者に適応し効果を測定するために、糖尿病透析患者の教育プログラムの介入方法について学会参加や文献検索による情報収集を行い、学習を進めることができた。さらに、医療者や介入研究の専門家とのディスカッションによる検討会を行い、教育プログラムの内容構築に向けて準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
透析施設における患者の特性から感染防止に向けて、対面での介入プログラムを実施することが困難であったため。
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今後の研究の推進方策 |
ワクチン接種に伴い、コロナ禍であっても透析施設での対面による教育的な介入が可能となりつつある。次年度は、医療者や糖尿病透析の専門家との会議を実施し、教育介入プログラムを開発する。実施においては、予定していた患者の参加人数(20名)を減らし、対象施設も限定(1か所)にて、開発した教育プログラムを実践する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画実行が遅れ、2021年度は教育プログラムの立案と実施が出来なかった。そのため、2022年度はその謝礼品、外注費(逐語録)、アンケート代、学会発表旅費、英文翻訳料等に使用する。
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