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2017 年度 実施状況報告書

貧困妊婦を対象とした胎児の栄養改善戦略

研究課題

研究課題/領域番号 17K17469
研究機関名古屋大学

研究代表者

土屋 さやか  名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (50757044)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード妊娠管理 / 妊娠期栄養生理学的現象 / 社会階層
研究実績の概要

平成29年度は、インタビュー調査と質問紙調査前の準備として、網羅的な文献検索を行ない、これまでの研究動向と分野の課題を明らかにした。現在、文献検討内容をまとめている。
既存文献は、解説と症例紹介が中心に行われていた。解説では主に、社会的ハイリスク妊婦の医学的・精神的・社会的問題が説明されており、社会的ハイリスク妊娠では、1つの因子だけでなく、複数のハイリスク因子を同時に抱えていることが明らかになった。このため、社会的ハイリスク妊娠を早期に同定し、継続的に関わる必要性が強調されていた。症例紹介では、多くの場合、妊娠期間から出産後までの産科施設での対象への関わりが紹介されていた。多くの症例で、「妊婦と信頼関係を築き、妊婦に合わせたケアを提供する」必要性が謳われていた。
社会的ハイリスク妊産婦とその家族は、将来的な育児に問題を抱える可能性の高いハイリスク集団であるため、できるだけ早くその家族を特定することが求められており、妊娠期から対象に関わる助産師には特にスクリーニングにおいての役割を期待されていることがわかった。これまでの知見では、実際にどのようにハイリスク妊婦を特定しているのか、対象とどのように信頼関係を築いているのか、ケアの方法論の具体が不明確であり、社会的ハイリスク妊産婦の看護ケアのエビデンスを積み重ね、助産師個人のケア技術のみに頼らない標準的な看護ケアを構築する必要があることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

文献検討により、当初予定していたインタビュー調査の内容を差し替える必要があったため、研究計画を見直し、計画を変更したため。

今後の研究の推進方策

平成30年度は、妊婦健診で社会的ハイリスク妊婦に対して行われている看護の実際を明らかにする。妊婦健診での当初計画では、経済的な困難を抱える対象の妊娠中の外来看護の役割をインタビューで明らかにする予定であった。しかし、文献検討の結果、経済的困難を抱える対象は同時に複数の医学的・精神的・社会的問題を抱えていることが明らかになったので、社会的ハイリスク妊婦に対する妊婦健診時の看護の役割を明らかにすることに変更した。現在、インタビュー調査の研究計画書の作成中である。昨年度の調査結果より、助産師の視点や関わり方に着目することが重要であると明らかになったので、インタビュー内容の分析では、解釈学的なアプローチを採用する。

次年度使用額が生じた理由

調査内容の変更に伴い、調査開始が遅れているため、調査に関わる費用を使用していないため。

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公開日: 2018-12-17  

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