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2020 年度 実績報告書

早産児におけるカンガルーケアの客観的な有効性の検証―循環変動を指標として―

研究課題

研究課題/領域番号 17K17471
研究機関香川大学

研究代表者

鈴木 麻友  香川大学, 医学部, 助教 (10786528)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードカンガルーケア / 新生児集中治療室 / 早産児 / 低出生体重児 / 心拍変動
研究実績の概要

新生児集中治療室で行われている,親が子を肌と肌で触れあうように抱くカンガルーケアは,児の死亡率の低下や体重減少を防ぎ,親と子の愛着を促進するとされている.早産児・低出生体重児の自律神経におけるカンガルーケアの影響を確認しようと検討した.
早産児・低出生体重児の4症例に対し,新生児集中治療室にて既に児に装着されている心拍モニターから,カンガルーケア未開始時期,カンガルーケア(初回,2回目,3回目)実施時と,各々の直前30分~1時間の児の心拍データを抽出した.対象者登録時点で児の平均修正週数は34週,平均体重は1325gであった.
得られた心拍のR-R間隔をHRDI-001 Ver.5.00(株式会社クリオテック)を用いて算出後,Kubios HRV Standard ver.3.4.3(Kubios)とMatlab Runtime ver.R2020a(Math Works)を用いて心拍変動のスペクトル解析を行い,低周波成分(Low Frequency,以下LF)と,高周波成分(High Frequency, 以下HF)の比から,カンガルーケアが児の自律神経活動に及ぼす影響を確認した.HFは副交感神経活動の亢進を示す指標,LFとHFの比(LF/HF)は交感神経活動の亢進を示す指標であり,副交感神経活動が亢進した時減少し,交感神経活動が亢進した時増加する.
カンガルーケア未開始時期のLF/HF比(5.0~7.5)に比べて,カンガルーケア時のLF/HF比(3.0~6.3)は,11回中7回減少した.また,カンガルーケアを行う直前のLF/HF比(3.0~8.9)に比べて,カンガルーケア中のLF/HF比(3.0~6.0)は11回中7回減少した.カンガルーケアによって児の副交感神経が亢進する傾向が示されたが,症例数が少なく検定は行えていない.今後更に症例を増やし,検討を続ける.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 新生児集中治療室における、面会支援に関する文献検討2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木麻友 谷本公重
    • 学会等名
      日本看護研究学会中国・四国地方会第34回学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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