研究課題/領域番号 |
17K17476
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研究機関 | 新潟県立看護大学 |
研究代表者 |
天谷 まり子 新潟県立看護大学, 看護学部, 助教 (10743429)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 妊娠糖尿病(GDM) / 食事療法 / 食生活 / 看護 / 尺度開発 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、妊娠糖尿病(Gestational diabetes mellitus:GDM)における「食事療法の生活への適応状態を客観的にはかり評価できる尺度」を開発することである。 本研究では、糖尿病を有する患者としての一側面だけで妊婦を捉えるのではなく、生活者として多面的な側面から捉えた支援の構築を目指している。そのため、食事療法に関する摂取カロリーや食事内容、正常血糖値という狭義的なものだけではなく、食事療法に関連する妊婦の心理・社会的状況も包括した評価尺度とする。また、尺度の信頼性(内的整合性・時間的な安定性)及び妥当性(内容を正確に捉えているか)を検討する。信頼性・妥当性の検討を行い、高い精度が保証された尺度を開発することで、臨床に応用可能なレベルを確保する。 本年度は、尺度原案の作成をすすめた。測定する現象である「妊娠糖尿病(GDM)妊婦における食事療法の適応状態」に関する構成概念を抽出した。 構成概念の抽出にあたっては、国内・国外の既存文献におけるデータを利用した。しかし、妥当性の高い構成概念とするため、既存文献からのデータ利用にとどまらず、当事者(GDM妊婦)へのインタビューを実施し、より現実に適合する構成概念の抽出を行う必要がある。その後、構成概念を基にアイテムプールを作成し、尺度の質問項目として適切な表現や数となるように洗練させていく。よって、本年度は構成概念の抽出までを成果とし、その内容を含めた尺度原案作成に向けて、人を対象としたインタビューデータの収集を開始する段階にある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
構成概念の抽出にあたり、研究会等の場で有識者に意見を求めたところ再検討を要するとの意見があった。そのため、文献検討とその内容についての意見交換を行い、当初予測した以上に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画書を完成させ、研究倫理審査の承認を得る。人を対象としたインタビューデータの収集を行い、構成概念を確定し尺度原案を作成する。その後、研究協力施設に協力依頼を行い、承認の得られた施設にて尺度原案を基にした自記式質問紙調査を開始する予定である。この調査は、事前に算出したサンプルサイズを満たすまで継続する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度は、収集したデータの保存および分析にかかるにかかる設備備品費(約20万円)、及びデータ収集の際に必要となる紙や筆記用具等の消耗品費(約20万円)と旅費(約5万円)、研究協力者への謝金(約5万円)を使用する見込みである。
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