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2017 年度 実施状況報告書

タンザニアの妊娠合併症予防のケア力を強めるICTを活用したeBookの開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 17K17486
研究機関聖路加国際大学

研究代表者

新福 洋子  聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (00633421)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード国際研究者交流 / 助産学 / 国際協働 / 妊娠期教育 / ICT / 助産教材 / アフリカ / タンザニア
研究実績の概要

2017年度は、先行研究課題で作成した教材を電子化するため、タンザニアの研究協力者との会合を行い、現地助産師のニーズに合う形を探索した。元々は電子ブックの形で作成しようとしていたが、タンザニアでは未だ電子ブックを読む文化にないため、アプリ化した方が使いやすいということがあり、アプリ化する方向でコンテンツをまとめた。2016年に新しく発行された世界保健機関(WHO)の"WHO recommendations on antenatal care for a positive pregnancy experience"に沿い、妊婦健診は妊娠期間中8回を推奨し、その8回で助産師が検査、保健指導すべき内容について、「なぜそれを行う必要があるのか」「どのように行ったら良いのか」を示すようにまとめた。WHOのタイトルにもあるように、妊婦健診をポジティブな経験にすることで、妊婦健診受診率を向上させる目的がある。コンテンツの作成後、それに合わせたイラストを、タンザニアの文化や慣習に合うような形で、例えば妊婦をアフリカ人のイラストにしたり、食事をタンザニアにある食材で描くなどを注意しながら作成した。この後アプリ化するための作業工程を専門業者と確認しており、4月以降その作業を進めていく。
アプリの完成後、アプリを使用したことによる助産ケアの変化を評価するため、ベースライン調査、アウトカム調査として収集したいデータの内容をまとめた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1年目に計画していた助産教材の電子化の作業はほぼ終わっている。電子ブックからアプリに媒体を変更したため、コンテンツの作成からアプリ化までの時間は2年目にもかかることになったが、その作業工程の目処は立っており、過度な延長には至っていない。評価研究の項目も整ったため、今後のベースライン、アウトカム調査の目処が立ち始めている。

今後の研究の推進方策

教材のアプリ化は作業工程に沿い、専門業者と進めていく。アプリの完成後は、作成しているベースライン、アウトカム調査を行う。アプリの導入前後で病院の妊婦健診に参加した女性に受けたケアの内容を確認し、その変化を確認する。アプリの導入時には、使用方法について助産師たちに説明をする勉強会を行う。

次年度使用額が生じた理由

課題である助産教材の開発を電子ブックからアプリに変更した結果、コンテンツをまとめた後、更にアプリ化の作業が必要になった。29年度にはアプリのコンテンツに合わせた電子イラストの作成を行い、今後アプリ化の作業に移行する。作業の延長に合わせ、費用に関しても来年度に一部持ち越すこととした。

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 4件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (6件)

  • [国際共同研究] Muhimbili University(タンザニア)

    • 国名
      タンザニア
    • 外国機関名
      Muhimbili University
  • [雑誌論文] A feasibility study of an educational program on obstetric danger signs among pregnant adolescents in Tanzania: A mixed-methods study2018

    • 著者名/発表者名
      Mwilike Beatrice、Shimoda Kana、Oka Miyuki、Leshabari Sebalda、Shimpuku Yoko、Horiuchi Shigeko
    • 雑誌名

      International Journal of Africa Nursing Sciences

      巻: 8 ページ: 33~43

    • DOI

      10.1016/j.ijans.2018.02.004

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Midwives’ respect and disrespect of women during facility-based childbirth in urban Tanzania: a qualitative study2018

    • 著者名/発表者名
      Shimoda Kana、Horiuchi Shigeko、Leshabari Sebalda、Shimpuku Yoko
    • 雑誌名

      Reproductive Health

      巻: 15 ページ: 8

    • DOI

      10.1186/s12978-017-0447-6

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] タンザニアの医療施設における早期必須新生児ケア(EENC)のセミナー実践報告2018

    • 著者名/発表者名
      福冨理佳、五十嵐由美子、新福洋子、片岡弥恵子、堀内成子
    • 雑誌名

      聖路加国際大学紀要

      巻: 4 ページ: 58-62

    • 国際共著
  • [雑誌論文] タンザニアでフィールド研究を実施するために必要な準備: 文化的理解・倫理審査・安全対策2018

    • 著者名/発表者名
      新福洋子、下田佳奈、堀内成子
    • 雑誌名

      聖路加国際大学紀要

      巻: 4 ページ: 33-37

    • 国際共著
  • [雑誌論文] 世界的な新生児死亡の減少に向けて: Early Essential Newborn Care2018

    • 著者名/発表者名
      新福洋子
    • 雑誌名

      助産師

      巻: 72(1) ページ: 26-30

  • [雑誌論文] 世界見聞録第123回. タンザニアの妊産婦死亡を減らすために2018

    • 著者名/発表者名
      新福洋子
    • 雑誌名

      新医療

      巻: 45(4) ページ: 26

  • [雑誌論文] 日本語版 “HUG Your Baby” 育児支援プログラムの開発2017

    • 著者名/発表者名
      飯田 真理子、新福 洋子、谷本 公重、松永 真由美、堀内 成子
    • 雑誌名

      日本助産学会誌

      巻: 31 ページ: 187~194

    • DOI

      https://doi.org/10.3418/jjam.JJAM-2017-0026

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Exploring Breastfeeding care and Education Mothers with Low-birth-weight Baby Received for its improvement at Muhimbili National Hospital in Urban Tanzania2018

    • 著者名/発表者名
      Kyoko Tada, Yoko Shimpuku, Shigeko Horiuchi.
    • 学会等名
      the Tanzania National Nursing and Midwifery Scientific Conference
  • [学会発表] 育児支援プログラム「HUG Your Baby」の有用性 -産後のアンケートとインタビューを通して-2018

    • 著者名/発表者名
      柏原由梨恵、新福洋子、堀内成子
    • 学会等名
      日本助産学会
  • [学会発表] Early Essential Newborn Careのタンザニアへの展開2018

    • 著者名/発表者名
      新福洋子、福冨理佳、五十嵐由美子、山本詩子、片岡弥恵子、堀内成子
    • 学会等名
      日本助産学会
  • [学会発表] タンザニア農村部における妊娠期集団教育の出産準備度とアウトカムへの効果2017

    • 著者名/発表者名
      新福洋子、Frida Madeni、堀内成子、窪田和巳、Sebalda Leshabari.
    • 学会等名
      グローバルヘルス合同大会2017
  • [学会発表] タンザニア・ムヒンビリ国立病院小児病棟での活動報告(聖路加国際大学& JICA ボランティア連携事業)2017

    • 著者名/発表者名
      多田恭子、堀内成子、新福洋子
    • 学会等名
      グローバルヘルス合同大会2017
  • [学会発表] タンザニア農村部の移動図書館を活用した思春期教育介入のパイロットテスト2017

    • 著者名/発表者名
      手嶋文香、新福洋子、吉川真由、駒田茉莉子、安藤康伸、高濱宏至
    • 学会等名
      グローバルヘルス合同大会2017

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公開日: 2018-12-17  

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