研究課題
2018年度は、前年度に計画したアプリを作成し、教材部分のコンテンツはアプリ化することができた。そのアプリがタンザニアで機能することを研究協力者であるタンザニアの助産研究者の携帯電話により確認した。WHOガイドラインをイラストや動画によってわかりやすく伝え、実際にケアに用いる時の「How to」を示したアプリは非常に喜ばれ、活用した評価研究の協力を約束した。その後、文化人類学者と「タンザニアの女性にとってより健康だと考えられる助産ケアとは」という題材で話し合う機会を得て、開発中のアプリを紹介したところ、アプリを一方向性の「読むだけ」の教材にとどまらせず、使用者が知識を得たことを確認でき、さらに新たな内容を相談、追加できるような双方向性の機能、イメージとしては掲示板やソーシャルネットワークのような交流機能を持たせた方が、よりアプリを活用してもらえるのではないかというアイディアを得て、評価研究を実装する前に、アプリをもう一段階発展させることを計画した。現在技術者との詰めの段階に入っている。2018年度は、アプリ開発の課程をオーストラリアのケアンズで開催された国際学会(WHO Collaborating Center Conference)で発表し、これまでの成果を海外学術雑誌(BMC Reproductive Health)に論文発表した。また、この研究に関する取り組みが認められ、3つの国内学会(日本遠隔医療学会、日本国際保健医療学会、日本助産学会)からシンポジストに招待された。また、もう一本論文を投稿し、査読を待っているところである。
2: おおむね順調に進展している
開発中の助産教育アプリについて、国内外の学会や研究者へ公表する中で、非常に高い関心を得られ、よりタンザニアの助産師が活用でき、妊産婦への効果を高めるためのアイディアが多く寄せられ、当初よりその構造を発展させている。そのため、開発に計画より時間がかかっているものの、今年度中には評価研究を開始できる見込みで進んでいるため、おおむね順調に進展していると言える。
2019年度には、双方向性に発展せたアプリを完成し、そのテストと実装研究を開始させる見込みである。そのために必要な研究倫理審査の申請が順調に進めば、実装研究を開始できると考える。
タンザニアへの渡航の必要性が生じた場合を想定して、次年度から前倒し請求を多めにしておいた経緯があり、結果アプリ開発を発展させることを決め、年度内には渡航をしないこととしたため、元々次年度の前倒しした分を繰り越した。
すべて 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 5件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)
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