本研究は、血液透析を受療中の高齢者の割合が約6割を占めるわが国において、非常に深刻な問題になっていると考える。血液透析を受療する患者は、独居世帯もしくは老老世帯もあり、高齢化により主介護者が、週3回の通院をすること自体が負担となり、困難になることが想定される。これによる社会的入院もいまだ存在する。 透析医療施設の送迎も増えてきてはいるが、透析医療施設による送迎は施設持ち出しであることが多く、送迎地域が広範囲であると十分にカバーできない。そのため、地域特性により送迎ができないという状況もある。そのような方々の実態を明らかにすることは新たな施策を考案する一助となる。
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