研究課題/領域番号 |
17K17506
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
田上 博喜 宮崎大学, 医学部, 助教 (00729246)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | メタ認知トレーニング / 精神科訪問看護 / 統合失調症 |
研究実績の概要 |
統合失調症は当事者の生活の質だけでなく、日常生活機能を阻害するため、生活能力や症状のコントール能力の向上が必要である。生活機能は様々な認知機能と関連しており、陽性症状やその行動には認知バイアスが影響することも明らかになっている。しかしながら、統合失調症者の少なくとも50%以上が適切なケアを受けることができていない現状がある。本研究では、主に統合失調症のコントロールや、当事者の生活障害に影響する認知バイアスの矯正についてエビデンスが蓄積されているメタ認知トレーニングの個人向けプログラム(Metacognitive Training Plus: MCT+)を精神科訪問看護に導入し、その効果を検証することが目的である。精神科看護看護は構造化されており、当事者への直接介入を行う機会と時間が豊富であり、看護師がより有効な介入場面を持つことで、当事者のQOL向上への貢献が期待できる。 2018年度までに、最新版の個人向けメタ認知トレーニング(MCT+ ver2.3)の日本語版を作成し、Hamburg大学のMCTホームページにて公開された(URL:https://clinical-neuropsychology.de/mct-plus-psychosis-japanese/)。2019年度は、MCT+を実施する精神科訪問看護師の養成のための研修を実施し、2か所の精神科訪問看護ステーションにMCT+の導入を行った。2020年度は効果検証に向けた臨床試験を終了予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
MCT+の日本語版プログラムの作成と精神科訪問看護ステーションへの導入に時間を要した。また、すでに効果検証のための臨床試験の準備は整っているが、COVID19の影響のため、参加施設(精神科訪問看護ステーション)の利用者への訪問が安定しない状況にあるいため、被験者募集が予定通りに行えていない。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は精神科訪問看護ステーションで実施しているMCT+の質向上に向けた研修の継続と、効果検証のための臨床試験を完了する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
必要な機材を別予算で購入したため、予定より支出額が少なくなった。2020年度は、臨床試験での謝礼、人件費等で使用する予定である。
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