研究課題/領域番号 |
17K17530
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研究機関 | 徳島文理大学 |
研究代表者 |
藤田 益伸 徳島文理大学, 保健福祉学部, 講師 (90537797)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 認知症 / 介護老人福祉施設 / 質問紙調査 / アクションリサーチ |
研究実績の概要 |
姫路市内の高齢者居住系施設の看護・介護職員を対象に質問紙調査を実施した。質問紙の内容は、基本属性、BPSDを改善するための支援における介護職員の自己効力感尺度、グループホームケアスタッフが抱く困難尺度、科学的根拠に基づく実践を適用することへの態度尺度、連携リフレクション尺度である。施設管理者へ質問紙を郵送し、職員に配布を依頼して回答を求めた。その結果、102ヶ所中39ヶ所(回答率38.2%)、看護・介護職員250名から回答が得られた。現在は、結果を分析して学会での発表と論文執筆をしている段階である。また、高齢者・認知症研究の最新情報を入手するため学会に参加し、研究成果の一部を発表した。 次に、認知症サポートチーム(DST)導入予定の介護老人福祉施設でのアクションリサーチを実施した。施設での認知症カンファレンスに定期的に参加して、看護・介護その他職員から認知症ケアの現状と課題、施設の職員体制や負担感等についてヒアリングを実施している。ヒアリング結果は質問紙調査と比較しながら結果を分析している段階である。 ただし、施設の人員不足等により介入が負担にならないよう配慮する必要等が生じた。そのため、DSTを受け持つ認知症看護認定看護師の介入時期を計画より少し遅めに調整した。当初は2017年下半期からの予定であったが、2018年5月から介入を開始する予定に変更している。また、介入頻度も週1回ではなく2週に1回に変更した。その代わり、特養職員とDST介入関係者との間でメーリングリストを作成し、適宜の情報共有ができる仕組みを構築した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
介護老人福祉施設の人員不足等により看護・介護職員の負荷が大きく、介入時期を延期した方がよいと判断したため。職員の入退職が終わって人員配置が落ち着いた状況を見計らい介入を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究実施計画の通り、研究を遂行する。2018年5月よりDST展開に先立って、認知症看護認定看護師による施設の看護・介護職員への研修の実施とカンファレンスへの参加を通じて相互の波長合わせを行う。その後、施設の認知症の困難事例を1例ずつ解決していく等の介入を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究対象の介護老人福祉施設の状況を鑑みて介入時期を延期した方がよいと判断し、2017年下半期に予定したDST介入準備のための研修費用、旅費を次年度に使用する予定となった。
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