研究課題/領域番号 |
17K17533
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
進藤 真由美 山形大学, 医学部, 助教 (30638523)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 退院支援 / 病棟看護師 / 教育 |
研究実績の概要 |
病棟看護師の退院支援に関する教育ニーズについて、現場の担当者から聞き取りを行った。病棟看護師は明確な教育ニーズというより、日々の業務で退院支援を要する患者を漏れなく把握し、地域へつなぐためのツールやシステムを求める実態が推測された。フィールドとして協力予定の病院では、院内統一のスクリーニングシステムと診療科毎で独自に作成したチェックリストが存在しそれらの運用に関するプロトコールがないことが分かった。しかし、他の協力施設では院内基準のプロトコールが存在しているものの、病棟での退院支援が専門部署へ委任されがちであるという課題が語られた。 システムやツールの活用と併せて、自らが実践した退院支援の結果評価を得る機会を持つことでモチベーションが向上し、教育ニーズにつながることが考えられた。本研究では、病棟看護師の教育ニーズと併せて、退院支援に主体的に臨もうとする意識や日々の業務の中で退院支援を実践する際の妨げとなることを想定して、調査する必要がある。また、病棟看護師が看護師養成機関在籍中に受けた看護基礎教育の内容についても情報を収集し、退院支援実践に影響する要因を明らかにすることも効果的と考える。 協力施設の周辺地域では、病院看護師と訪問看護師の人事交流も継続的に実施されており、そうした動きも活用しながら、今後は、病棟看護師へのニーズ調査と教育プログラム開発を進め、その効果を検証していくこととする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究者の職務多忙と所属機関変更により、協力施設との連絡調整に時間を要し、研究機関を1年間延長した。
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今後の研究の推進方策 |
協力施設との連絡調整には、ウェブ会議等を積極的に活用し、今年度中に教育プログラムを構築し病棟看護師に実施していく。退院支援の実践状況の変化を主に測定するが、在宅看護の志向性や、退院支援への主体的態度等も教育前後での変化を観察していく。 病棟看護師への現任教育の改善とともに、看護師養成機関での教育に反映できる内容がないかという視点でも、本研究の教育プログラムを評価していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究者の職務多忙と所属機関変更に伴い、予定していたニーズ調査が実施できず補助事業期間を1年延長したため。
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