研究課題/領域番号 |
17K17535
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
鈴木 悟子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 助教 (10780512)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 生活習慣病予防 / 健康学習 / ライフストーリー |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、30歳代男性の生活習慣病予防のためのライフストーリーを用いた対話型健康学習支援ツールの開発と検証である。 子育てや仕事に忙しい世代である30歳代男性は、自らの健康について一人では主体的に生活習慣病予防のための行動をとることは難しいと考えられる。また保健指導等の支援を受ける時間を確保することも難しいことが想定される。30歳代男性が、短時間かつ少ない回数の支援を受けることにより、自ら主体的に健康に関する学習を行い、予防行動をとるためには、ライフストーリーを用いた対話を通じた支援の有効性が示唆されている。本研究では、ライフストーリーを用いた、対話を通じ30歳代男性の健康学習サイクルの進展を促す支援指針を元に企業や市町村等の経験年数の多様な保健指導実施者が使用可能な汎用性の高い健康学習支援ツールを開発し、実用性を検証する。 本年度は、作成した健康学習支援ツールの実用性の検証を企業等に所属する保健師にツールを用いた支援の実施を依頼し、支援の実施と実施後のインタビュー調査等行う予定であった。主として研究協力の依頼を検討していた施設ならびに研究者の所属組織は、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言等の影響を大きく受けたため、計画を修正し、インタビュー調査等は電話やビデオ通話などの使用を検討していたが、対象者の獲得が困難であった。また対話型学習支援ツールの洗練を通して、対象者の学習の評価に関する課題が明らかになったため、文献検討を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、対話型健康学習支援ツールを用いた支援の対象者の獲得が困難であったため、実用性の検証についての大幅な計画の変更が必要であった。また、対話型学習支援ツールの洗練を通して、対象者の学習の評価に関する課題が明らかになったため、検討を要した。
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今後の研究の推進方策 |
対話型学習支援ツールの洗練を通して明らかになった対象者の学習の評価に関する課題についてはシステマティックレビュー等を通して、明確な評価指標を作成していく。 また新型コロナウイルス感染症の影響等により、対話型健康学習支援ツールを用いた対面での支援の実施は今後も難しいことが想定される。対話型健康学習支援ツールは、対面での支援での使用を想定していたが、ビデオ通話や電話などでの使用ができるのか検討する。その上で、協力が得られる可能性のある施設に対し調整を行い、保健指導者に対するビデオ通話などを使用した実用性に関するインタビューの実施等を通して、実用性の検証を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
対話型学習支援ツールを用いた支援の実施の依頼や、インタビュー調査などの予定されていた調査が中止または次年度に先送りになったため、今年度に支出する予定であった謝金や調査地への移動のための交通費の支出がなくなった。次年度には、延期とした調査やシステマティックレビューを予定しているため、そこで使用する。
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