ASD患者が看護師とかかわった場面として,ASD特性に焦点を当てた場面だけでなく、日常生活場面が挙げられ、ASD患者の日常生活全般に対する看護ケアの知見を積み重ねていくことの必要性が考えられた.また,ASD患者がもつ字義的にとらえやすいという面や他者に共感しにくいという特徴によってASD患者の認識と看護師の意図の間にはズレが生じていた.このズレが生じる状況の中で,看護師は良いタイミングで自己肯定感に働きかけるかかわりの必要性や、ASD患者の共感性を養える看護ケアの可能性が示唆された。認知と意図が一致したケースについては、そのかかわりの継続的な実践が必要であると看護師は考えていた.
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