研究課題/領域番号 |
17K17547
|
研究機関 | 福岡県立大学 |
研究代表者 |
楢橋 明子 福岡県立大学, 看護学部, 助教 (50438264)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 神経難病 / インフォーマルサポート / ボランティア |
研究実績の概要 |
神経難病患者のインフォーマルサポートの形態及びボランティアの現状について文献検討を行った。インフォーマルサポートには家族・親戚・近隣住民・友人・NPOやボランティアの支援が含まれる。インフォーマルサポートのうちボランティアのあり方について検討した。神経難病患者の在宅療養を支えるボランティアには、友人の関わりから、広報誌で募集したボランティアまで、神経難病患者により様々であった。また、患者本人の状況も吸引等医療処置が必要な方から、医療処置は必要なく話し相手としてボランティアを求めている人まで状況に大きな違いがあった。 ボランティアを受け入れていた神経難病患者のうち一例について、さらに詳しく確認するため、情報収集を行った。本事例は嚥下機能が残存しており、吸引等の医療処置を必要としていなかった。ボランティアは近隣の看護系大学の学生20名程度を受け入れており、大学教員がコーディネーターとして多大な役割を果たしていた。ボランティアに看護学生がつながったきっかけは、患者と関わっている看護職が看護系大学の教員と知り合いであったことがきっかけであり、本人の希望により有償ボランティアとして実施していた。毎日の関わりだけでなく、イベントも実施し、豊かな生活を送っていた。ボランティア保険の加入はしていなかった。 自宅で療養する神経難病患者のボランティアの受け入れ状況は個別性が高く、ボランティアにつながるかは、本人の状況のみだけではなく、ボランティアとつながるキーパーソンとつながっていることが重要であると考えられた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
体調不良で休暇を取ることが多く、研究を進めることが困難であった。
|
今後の研究の推進方策 |
今後、平成29年度に実施予定であった情報収集を進める。さらに1例、学生ボランティアをコーディネートした経験のある人より情報収集を行う。 また、平成29年度に実施予定であった保健所保健師への調査及び平成30年度に実施予定であった社会福祉協議会ボランティア担当に在宅療養する神経難病患者へのボランティアについてアンケート調査を同時に行う。それにより、進行の遅れを取り戻す。
|
次年度使用額が生じた理由 |
平成29年度に計画した保健師を対象とした調査を年度内に実施できなかった。 調査を平成30年度に実施することで使用予定である。
|