研究課題/領域番号 |
17K17551
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研究機関 | 京都光華女子大学 |
研究代表者 |
西村 舞琴 京都光華女子大学, 健康科学部, 講師 (30757183)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 生体リズム / 睡眠 / 糖尿病 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、生体リズムを整える糖尿病患者への介入が、新たな生活習慣を獲得させ、糖尿病の改善に寄与できるかを明らかにすることである。新たな生活習慣を獲得させるために、活動と睡眠の可視化を通して、対象者が生活習慣の問題と改善策を自分で見出すことを目指す。 本研究の当初は、京丹後市での介入を計画していたが、研究者らが主に活動拠点とする京都市から遠方で、コロナ禍の影響を大きくこうむったとや、行政の事情等により、京丹後市での介入が困難となった。そこで、2021年度は新たなフィールドとしてFUJITSU(株)に協力を依頼し、調整を図る一方で、少数例でのプレ介入を実施し、介入プログラムの内容をブラッシュアップした。 また、コロナ禍の影響で対面での介入が困難となり、遠隔での介入が必須となったことと、対象者が壮年期の働く人で多忙な中、睡眠日誌記載の手間を省くと同時に電子化して即時共有できないか模索した結果、FUJITSU(株)に依頼し、生体リズム可視化アプリケーションの作成を行った。具体的には、webアンケートシステムを応用し、入力した内容を出力するCSVに、睡眠日誌のように図式化して出力するシステムの構築を依頼し、webアンケートで入力された内容をもとに1週間の生活リズムを図式化することに成功した。 しかし課題として、参加者がweb入力した時点で即時に図式化することは難しく、研究者がデータを出力処理する手間と時間差が発生するという問題が残った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2019年の研究代表者の出産に伴う延長、および2020年のコロナ禍の影響を受けフィールド変更を余儀なくされての延長によって、2年間、実質的にはほぼ研究を稼働できていない状態にあった。そこから2021年度は新たに立て直しを図るべく、フィールド探しから始めた。しかし、今回の介入フィールドとして適切と考える行政や企業で、介入協力の核となる保健師は、コロナ禍の影響で非常に業務がひっ迫され、研究に協力する余力がなく、フィールド探しが非常に難航したため、研究に大幅な遅れが生じた。 そのような中、FUJITSU(株)が協力に名乗りをあげてくださり、2021年11月からようやく研究本題の遂行に着手することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度研究協力していただいたFUJITSU(株)と継続して介入研究をすすめていく予定だったが、業務内容との不一致や保健師の多忙さなどを理由に社内での承認が得られず、再度フィールドを探さなければいけない現状に陥っている。2021年度に開発したアプリケーションをもとに、遠隔での介入が可能になったことをふまえて、再度早急にフィールドを探し、介入研究を進めていく方針である。
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次年度使用額が生じた理由 |
前項でも述べたとおり、2019年度の産休・2020年度のコロナ禍の影響を受け、フィールド探しからやり直しになってしまい、コロナ禍の影響で行政や企業の保健師の協力が受けづらく、フィールド探しが非常に難航したことで、実質的な介入まで2021年度に至らなかったことから残額が生じた。 2022年度は2021年度に作成した生体リズム可視化アプリケーションを用いて、遠隔での介入実施を進めていく予定である。介入のためにアクチウォッチに修理が必要であり、その修繕費と、介入によって発生する謝金や消耗品費として残金を使用する予定である。
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