エビデンスが十分ではない地域在住の高齢者を対象に、たんぱく質摂取量と血清クレアチニンを用いて算出したeGFRの変化量との関連性を検討したところ、対象者全体では統計的有意な関連はみられなかった。しかし、eGFRが60 mL/min/1.73 m2未満の慢性腎臓病の状況にある対象者では、たんぱく質および動物性たんぱく質の摂取量がeGFR変化量と統計的有意な正の関連を示し、たんぱく質を多く摂取した対象者ほど腎機能が保持されていた。 また、同様に血清シスタチンCを用いて算出したeGFRで解析したところ、慢性腎臓病の状態の有無に関わらず、たんぱく質摂取量とeGFR変化量に統計的有意な関連はみられなかった。
|