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2017 年度 実施状況報告書

線維芽細胞を起点とした骨代謝制御機構の解明と骨吸収性疾患治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 17K17578
研究機関弘前大学

研究代表者

伊藤 良平  弘前大学, 医学研究科, 助教 (20638902)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード骨代謝 / 線維芽細胞 / 骨芽細胞 / メカニカルストレス / 細胞間相互作用
研究実績の概要

我々は、これまで骨膜由来細胞を用いた研究から、骨膜依存的な骨代謝制御機構を明らかにした。また、その過程で骨膜中の線維芽細胞の骨代謝への関与が示唆された。本研究ではこれまで着目されていなかった線維芽細胞による骨代謝制御機構を解明する。
線維芽細胞を骨芽細胞と共培養したときの両細胞の変化および相互作用の解析するため、線維芽細胞と骨芽細胞をトランスウェルを用いて非接触共培養し、単独培養した細胞を対照として、両細胞のmRNA発現を解析した。特にBMP、RUNX、IGFなどの成長・分化因子について共培養による影響を解析した。 両細胞のmRNA発現をPCR法で解析した。その結果、骨代謝に関連する成長因子をターゲットとした多くのシグナル経路が活性化されていることが示唆された。なかでもIGF(insulin like growth factor)およびIGFBPs(IGF-Binding protein)が共培養開始から経時的に変動し、骨代謝制御に何らかの影響を及ぼしていることが強く示唆されている。BMP、RUNX、OPGなどの骨代謝関連成長因子は骨芽細胞に直接的に働きかける因子としてしられているが、線維芽細胞による骨代謝制御機構ではIGF関連因子が重要な働きをしている可能性が考えられる。現時点で実験は共培養刺激までの段階であるが、今後メカニカルストレス刺激も付与し、各種遺伝子変動を検討していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

骨芽細胞と線維芽細胞の相互作用として液性物質のIGF、IGFBPsが示唆されているが、具体的な作用、効果については解析できていない段階である。IGF関連以外の成長因子なども骨芽細胞と線維芽細胞の相互作用による骨代謝に間接的に関与している可能性があるため、より多くの遺伝子を対象とした解析が必要となっている。

今後の研究の推進方策

先行実験としてPCRを行ったが、これをもとに骨芽細胞、線維芽細胞の相互作用についてマイクロアレイ法で網羅的に解析を進めていく方針である。

次年度使用額が生じた理由

平成30年度にはマイクロアレイを含む実験を計画しており、予定よりも多くの費用が必要となることが予想されるため、平成29年度予算の一部を次年度使用とした。

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公開日: 2018-12-17  

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